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五十肩

 五十肩は比較的良く見られ、中々治り難いために多くの人を困らせるものです。
40歳以降に多く見られるためにこういう呼び名になっていますが、もちろん60,70歳でも多く見られます。
基本的には保存療法で治療され、痛みが強い時は痛み止めの注射などがよくされますが、多くはリハビリで電気治療(低周波、干渉波、マイクロ)やマッサージなどが行われるのではないでしょうか。
個人的には鍼灸治療が一番良く効くと考えていますが、治療に時間がかかることが多いため、日常生活での注意を含め、家庭で出来る治療についてもお教えします。

 まず運動療法ですが、これは急性期には行いません。
ある程度急性期の炎症が治まった後に、痛みのない範囲で行います。
有名なのはコッドマン体操と呼ばれるものです。
これは少し水の入ったやかん等を持って、腕全体の力を抜いて前後左右に揺り動かすものです。
力いっぱい動かす必要はありません。
やかんを持たないほうの手は、椅子の背もたれなどに軽く添えておくと良いでしょう。

 次にツボを使った治療ですが、大きく3種類の使い方をしましょう。

1.首周りの治療
 これは五十肩に限らず上肢に出る症状に関しては、頚椎の影響で出るものが少なからずあるからです。

2.肩周り(肩甲骨周り)の治療
 これは正に局所への治療です。急性期には避け、ある程度症状が落ち着いてから行いましょう。
あまり強い刺激は必要ありません。

3.遠隔治療
 これは局所ではなく、遠い部分から治療を加える方法です。
東洋医学の特徴でもある、経絡を使った治療であるといえます。(本当は局所治療も経絡を使った治療なのですが)
特に急性の炎症がある時には非常に重宝します。

1.首の周り

・つぼの名前
 天柱(てんちゅう)
後頭部の毛の生え際で大きな筋ばった筋肉の外側
・つぼの名前
 風池(ふうち)
天柱の外側でやや上の方。


2.肩の周り

・つぼの名前
 天宗(てんそう)
肩甲骨の上で、丁度真ん中辺り。押さえて響くところをゆっくり押さえる。あまり強く押さえると反って痛むこともあるので、優しく押さえる
・つぼの名前
 肩井(けんせい)
肩の盛り上がった筋肉の中央


3.遠隔治療

・つぼの名前
 中渚(ちゅうしょ)
第4,5指の間で骨と骨が合わさるところ
・つぼの名前
 曲池(きょくち)
肘を曲げてできるしわの端

 最初にも書きましたが、急性期には遠隔治療を行い、その後で症状が安定したら局所を触ります。
鍼灸の場合はこの通りとは限りませんので念のため。
ただし局所にたくさんの針・灸をすることはありません。
でも痛みが強い時は専門機関にかかるほうが安心ですね。