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胚盤胞移植と初期胚移植ってどちらが良いの?

 ここ最近は体外受精や顕微授精の場合には、胚盤胞移植と呼ばれる段階まで受精卵の分割を進め、周期を整えてから移植する方法が多いようです。

 では実際どちらがより妊娠に近付くのでしょうか?

1.胚盤胞移植で移植する場合のお話

 胚盤胞は順調なら大体受精5日目の状態で到達します。
つまり採卵から5日目の受精卵と言うことです。
条件にもよりますが、色々な方(当院の患者さん中心)に伺うと、全採卵数の大体2〜4割程度は胚盤胞になるようです。

 勿論10個以上の受精卵でも1個も胚盤胞にならないこともありますし、1個しか採れないのに確実に胚盤胞になる方もいらっしゃいます。
当然ながら胚盤胞にならなければ胚盤胞移植は出来ませんので、そういう意味では適応範囲が広いとは言い難い方法です。

2.初期胚移植で移植する場合のお話

 初期胚は受精後1〜3日程度の胚ですので、比較的獲得しやすい受精卵です。
ただこれも条件によりますが、初期胚の場合の成功率は1.5〜3割程度になると思いますので、そういう意味では成功率が高いとは言えません。

 但し確実にお腹に戻したいという方は、この方法をとるしかありません。

3.ではどちらがお薦めか?

 どちらの方法を取るかは難しいですが、大きく二つに分けるとするなら、

<胚盤胞移植を薦める場合

・採卵数が多い場合(一度に10個を超えるかそれに近い数字)
・なるべく少ない移植回数で成功させたい場合
・初期胚のグレードが比較的高い場合

<初期胚移植を薦める場合>

・胚盤胞になったことがない場合
・初期胚のグレードが低く、数が少ない場合
・初めての高度医療で様々な条件が良好な場合


 上の条件を見てみると、比較的条件の良い方の場合には胚盤胞になる確率が高いため、
妊娠しやすい胚盤胞移植を行う方が良いでしょう。

 ただ経験上全く胚盤胞にはならないが、初期胚移植で妊娠出産をされている方は、当院の者さんでも普通にいますので、胚盤胞にならない受精卵が必ずしも駄目ということでは無さそうです。

 胚盤胞を待つあまり、全く移植をしないまま時間だけが経ってしまう方もいらっしゃいます。
例え確率は低くても、初期胚移植を行うという選択肢もあって良いと考えています。