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血の巡りと不妊を考える

血液の循環が健康には大事なのは何となく分かります。
不妊治療にも血の巡りは大事そうです。
でも鍼灸治療をして血液を巡らせることと、
運動をして血液を巡らせること、
温めて血液を巡らせることでは何が違うのでしょう?

1.血液の循環を考える

<血液は酸素や栄養を身体の隅々に運ぶために非常に大事です。>

 当たり前ですが、血液の循環は組織の誕生、成長の為に酸素や必要な栄養素を運んでいます。
また要らなくなった不要物も回収するため運搬します。

<血液の循環は心臓の押し出す力と血管の伸縮、血液の性状で変わります。>

 血液を循環させる一番の原動力は心臓の拍動ですが、
それ以外にも動脈の固さや伸びも関係します。
動脈の固さは自律神経で調節していますので、
自律神経が正常に働くことはとても大事です。

 また血液の性状も自律神経で調整されており、
高ストレス状態になると血液は固まりやすく流れにくくなります。


<様々な条件により血液の循環量は変わります。>

 色々な環境の変化による機械的ストレス、精神的ストレスなどにより、
血液循環量は様々に変化します。
本来は環境への適応なのですが、
場合によってはそれが健康を害することもあります。

2.血液循環と不妊

 血液循環量が少ないと当然ながら健康な卵は育ちません。
これは卵子の栄養源である卵胞液に必要な酸素や栄養が届かないためです。
また一旦妊娠しても、
血液循環が悪くなるとへその緒や胎盤で血栓が出来やすくなり、
流産が起きやすくなります。

 そのため健康な妊娠や出産には健全な血液循環は欠かせません。
当院が妊娠中にも治療を継続するのは、
そのような理由があるからです。

3.方法による血流増加の違い

 まず身体や局所を温めて血流を増加させることは、
否定はしませんが積極的に肯定は出来ません。
身体を温めて血流が増すのは、
熱を体外に逃がすためであり健康になるためではありません。
逆に温められたところは後で冷えやすくなることもあります。
汗をかいた部分が後で冷えてくるのと同じ理屈です。

 鍼灸治療で血流が増す場合には、
自律神経を刺激して血流を良くしているため、
上のような反動はありません。
逆に自律神経を調整することで、
自力で血液循環を調整する能力が上がります。

 またツボにお灸を据える方法も、
ただ単に温める場合と違い、
神経系に作用するため冷えが起こりません。

 同じ温めるなら局所的にツボを温めるか、
もしくは超音波を使用した特殊な温浴を使う方が良いでしょう。
当院では超音波を利用したオンパーという温浴を使用しています。

4,結論

 出来れば鍼灸などの自律神経を用いた方法で冷えを改善するか、
もしくは少々特殊ですが超音波を使用した温浴を試して下さい。
冷えは妊娠や出産には大敵ですので、
是非一度ご相談下さい。