収録記事
トップ
産科・婦人科
トップ

妊娠中の薬の服用について

 妊娠中に思わぬ病気に罹ってしまった。
さぁどうする?
病院でもなかなか突っ込んで聞けないお話をしましょう。

1.妊娠中の投薬の影響とは?

 最も注意されるのは催奇形性と呼ばれるものです。
つまり四肢の欠損などの先天奇形が産まれる危険性ですね。
それ以外にも様々な先天異常がありますが、学術的に研究が完全になされているものではありませんし、新薬も次々出てくることから、十分な実証がされているとは限りません。

 ただ東京虎ノ門病院では、妊娠中に投薬を受けた妊婦のウチ99.9%は異常が無かったとされています。
通常100人に2人の割合で先天奇形の子どもが産まれることを考えると、投薬による奇形というのはそう多くないと言えるでしょう。

2.影響を受けやすい時期

 投薬の影響を受ける時期は、当然受精卵から分割をしていく時期、つまり各器官が急激に発達する時期が一番影響を受けます。
大体妊娠4〜7週目までが一番影響を受けやすいようです。

 不妊治療や計画妊娠以外では、殆どこの時期には投薬に気を付けた生活をしていません。
普段投薬を受けている人は、計画的に妊娠をする方が良いでしょう。

 そういう意味では思い掛けず妊娠してしまった人が、投薬後慌てて病院を受診して医師に副作用について聞く。
ところが普通の医師が妊娠中の投薬に詳しい訳でなく、慌ててネットで検索しているということが多いようです。
後の祭りにならぬよう、妊娠出産は計画的にしましょう。

 ある程度各器官が出来上がり、それらの期間が成長する時期になると、薬の栄養はぐっと少なくなります。

3.妊娠中の薬の飲み方

 一般的には副作用が少ないとされる漢方薬でも、慢性疾患の薬や普段簡単に使われる風邪薬などでも、出来れば飲まないに越したことはありません。

 ただどうしても症状が酷い場合などは、総合感冒薬や複合して多剤を飲むのでなく、
単剤を1種類だけ飲むようにします。
勿論その内容は薬剤師や産婦人科で聞いてからです。

4.ひより堂的な考えでは

 当院では、基本的に妊娠中以外でも投薬はお勧めしていませんので、風邪程度なら薬は飲まない方が良いと言っています。
これにはその妊婦や胎児のことだけでなく、普段から正しい病気の対処を身に付けることで、
産後のお子さんに使用する薬を減らしたいという考えがあります。
 
 勿論どうしても必要な投薬は別として、正常な免疫機能や身体の成長を阻害するものとして、薬をなるべく使用しない子育てを推奨するからです。
そのためにはお母さんが日頃から体調を整え、しっかり栄養を摂り、不必要な薬を摂らないことが重要です。

 赤ちゃんは無菌の胎内から、生後雑菌だらけの外界に産まれてきて、様々な雑菌と戦いながら免疫機能を鍛え上げて経験値を積んでいきます。
そんな時期に不必要な薬を使用する生活をしていると、たかだか風邪やインフルエンザ程度で投薬をするのが当たり前になってしまいます。

 これから母となる人は、正しい知識を身に付け、賢い母となる経験を積みましょう。
妊娠中の投薬はその第一歩となることでしょう。

 また徐々に成長するに従って仮に何らかの障害が出た場合、妊娠中の投薬が原因かと気にすることにもなります、妊娠中のちょっとした感染症くらいなら自力で乗り切りましょう。
場合によっては大袈裟に仕事を休んでも、しっかり安静を取って下さい。

 一生後悔するよりは、絶対に良いはずです。