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妊娠中の鍼灸治療について

 一般的に妊娠初期の鍼灸治療は禁忌とされます。
鍼灸院によっては断られることもありますが、妊娠初期の鍼灸治療は本当に危険なのでしょうか?

1.妊娠初期の鍼灸治療が危険と言われる理由

 皆さんもご存じの通り、妊娠初期は非常に流産しやすい時期です。
特に心拍確認前後の10〜12週までは特に流産が多く、この期間に涙を流した妊婦も多いはずです。

 この妊娠初期の流産は、多くが先天異常によるもの、つまり受精卵に問題があったものが殆どであると言われます。
この時期に何らかの理由で鍼灸治療を受けると、仮に先天異常によるものでも鍼灸治療のせいだと言われる可能性があります。

 また古代中国の書物では、鍼灸による堕胎のお話が出てきます。
これは胎児の性別を確かめるために、鍼灸で堕胎をしたという話なのですが、実話かどうかも分かりません。

 このお話では、三陰交と合谷に鍼をすることで堕胎をさせ、事前に予想した医師が見事に性別を言い当てていたという話です。

 この話が現代まで語り継がれ、昨今の医療過誤裁判などと相まって、妊娠初期に鍼灸をして何かあったときに、疑われることはしないようにとなってるようです。

2.実際にはどうなのか?

 現代中国では先の話を検証するため、妊婦に同じ場所に同じ手技で鍼灸をする実験がされています。
その結果は、非常に安産だったということのようです。

 そもそも三陰交は血を作ったり滞りをなくすツボです。
この場所に鍼をすることで血を下す(堕胎する)というのが古代の話ですが、現代中国の話では、血を巡らせ滞りを取り去ることで安産に繋がったと言うことのようです。
実際日本でも三陰交に灸をすることは安産の灸として有名です。

 また合谷も気を作り巡らせるツボとして有名です。
気を作り巡らせることで安産に繋がることも想像に難くありません。

3.妊娠初期の鍼灸治療とは

 恐らく大丈夫だからといって、全ての人にお勧めする訳ではありませんし、どこででも受けて良いとは思いません。
少なくとも鍼灸師自身が怖がっている治療所などでは、絶対に受けるべきではありません。

 「妊娠初期の人に鍼灸なんてしたことがない。」
なんて鍼灸師に治療して貰っては、何かあったときの対処すら怪しいですし、怖々刺してる鍼灸師などオカルトでしかありません。

 ただ自信を持って妊娠初期のつわりや体調不良、その他の治療をしている治療家なら、その治療効果はかなりのものです。
大抵妊娠初期の体調不良は、
「様子を見て下さい。」
で終わります。

 産婦人科の医師では手の出しようのない領域に、鍼灸師なら踏み入ることが出来るのです。
私自身不妊治療や不育症の治療の延長で、妊娠1W或いは1dからでも治療しますので、妊娠初期の治療はかなりの臨床をこなしていますので、鍼灸治療の効果は他に代え難いものであると思います。