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風邪薬

 皆さんは子どもが風邪をひいたときにどうしますか?
案外多いのは、近くの小児科に行って、薬の処方箋を貰って、近くの薬局で薬を貰って飲むというパターンでしょうか。

 このときに出る薬のパターンは結構ワンパターンで、まずは咳止め、痰が切れやすくなる薬、抗生物質、解熱剤といったパターンでしょうか。
後はこれに加えてビオフェルミンですかね。

 私なら、こんな薬の出し方をされるなら病院には行きません。
何故行かないか?
これから書くことは非常に大事ですから憶えておいて、しっかりと人に説明できるくらいになりましょう。


1.風邪のパターンを憶えましょう

 大抵風邪は悪寒から始まり、その後発熱し諸症状が続いて起こります。
風邪の諸症状と言えば、鼻水、咳、痰、発熱でしょうか。

 発熱が十分でウイルスの活性が下がれば、解熱が始まります。
解熱の時には発汗が行われ、気化熱によって熱を放散させます。
つまり汗をかいたから治るのではなく、治る頃には発汗するということです。

 発汗は十分に熱が上がった証拠でもありますから、治ってもいないのに汗をかくのは少々問題です。


2.諸症状の意味を知りましょう

 諸症状は身体が出す症状ですから、それぞれに意味があります。
悪寒は発熱が始まる合図です。
身体を細かく震えさせることで発熱を促します。
発熱が不十分であれば悪寒は発熱後も続きます。

 さて悪寒を感じる頃にはしっかり感染しているわけですから、ウイルス対免疫の戦いは粘膜上にて進行形で始まっているのです。

 鼻や咽、目の粘膜から入ったウイルスは、手近な粘膜から体内に進入を開始します。
このときに傷付いた粘膜は、粘膜上に大量の免疫物質を送るために、血液を集めます。

 免疫物質は血液に乗ってウイルスの侵入部位に集まり、大合戦が始まるのです。
大合戦が終わってからも粘膜組織の修復のために血液は必要(材料運搬のため)ですから、充血は暫く続くことになります。

 粘膜に血液が集まれば、どうしてもその部分は肥厚しますので、咽や鼻の粘膜は腫れることになります。
つまり鼻詰まりの出来上がりです。

 皮膚や粘膜の再生は、湿潤環境で行われますから、粘膜が傷付いた状況では、鼻水や痰、涙を止めてしまえば組織の再生はどんどん遅れます。


3.抗生剤の意味

 抗生剤は現在非常に頻繁に見受けられる薬剤です。
日本では国民皆保険という制度上、薬剤が安価で国民の手に入るようになりました。

 その結果薬剤の乱用による耐性菌の反乱が起きることになります。
こういったことは少し興味のある人には当たり前の知識として備わっていますが、それでも抗生剤を病院で貰うことには抵抗がない人が多すぎます。

 そもそも抗生剤や抗菌剤は、本来細菌を殺す薬ですから、ウイルス性が多い風邪では必要がないものなのです。

 しかも発現頻度は少ないとはいえ、抗生剤にはかなり激しい副作用である、皮膚粘膜眼症候群という副作用があります。
確率は少ないとはいえ、必要のない薬剤で起こるとしたら、敢えて飲ませる人が居るでしょうか?

 さらにビオフェルミンなどを飲ませて腸内細菌を気にするなら、初めから抗生剤を飲ませなければ良いのにと思う人は私だけではないでしょう。


4.解熱剤

 さて最後に解熱剤ですが、解熱剤は何のために飲むのでしょうか? 
何を馬鹿なことをと思うかもしれませんが、発熱自体がウイルスを弱らせる縦断だとすれば、その熱を下げるのは何のためですか?

 素人ながらに心配になるのは、脳炎や脳症のことではないでしょうか。
或いは熱けいれんやてんかん発作ですか?

 薬剤の専門家は、解熱剤の使用によって体温が下がっても、上記のような状態を避けることは出来ないと指摘しています。
つまり解熱剤を使用しても、実際には脳炎や脳症などの脳への影響は変化がないのです。

 では何故解熱剤を飲ませるのでしょう? 
親が体温計の数字を見て安心するためですね。
治療期間が少々長引いても、その場凌ぎの安心感を得たいがためです。

 但し例外はあります。
元々高リスク児である場合や、脱水症状が強くて極端に弱っている場合、41度を越える熱が数日続いた場合などは、例外的に弱い解熱剤で1〜2度だけ体温を下げます。 
 
 決してボルタレンなどの強い抗炎症剤を使用してはいけません。
これが脳症や脳炎の一番のリスクだからです。
日本で脳炎や脳症が頻発したときには、原因として解熱剤が考えられています。


<まとめ>

 風邪をひいたときに起こる諸症状は、ウイルス自体の悪影響と考える人が結構居ますが、実は身体が必死に戦っている証拠だったんです。
必死に戦っている身体のジャマをする行為は慎むべきですし、何より小児の頃の感染症は免疫獲得のための練習問題のようなものなのです。

 足し算や引き算を憶えている子どもの側から、答えを一歩的に書き込んでいけば、その子どもはどうなるでしょう?(しかも間違った答えを)
小児の身体は発展途上ですから、こういった経験をさせることが一番大事です。
 
 何でも手を出して過保護にしてはいけません。
いたずらに風邪薬を飲ませることは、病気の治りを遅くし、副作用の可能性を持たせ、さらには将来的な免疫獲得をジャマする行為なのです。