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民間療法の見分け方

 今現在、私達のような東洋医学を使って治療をする者は大体民間療法として扱われます。
ひょっとすると、一般の方たちには健康食品や怪しげなとんでも療法と一緒であると考える方もいるかもしれません。

 当然私達鍼灸師は、そういう怪しげな療法とは一線を画していると信じていますが、残念ながら鍼灸の中にもそういった怪しげな治療を行う者も少なくありません。

 それではどういったところで怪しげか否かを見分ければ良いのでしょうか?
ここではそれを対象に書いていきます。


1.国家資格取得者である

 これは最低限必要なものであると思います。
但しこれは良い治療家の条件ではありません。
というのはそもそも国家資格取得というのは、最低限医学の基礎知識と治療理論を学生時代、或いは受験当時には知っていたということです。
当然治療技術ではありませんし、取得自体がそれほど難しい
わけではありません。
むしろ持っていて当たり前であり、無いということは最低限の知識が無い可能性があるということです。
勿論一般の方の中にも雑学として医学知識が豊富な方もいますから、危険回避の一方法であるということです。


2.滅菌設備がある

 オートクレーブと呼ばれる滅菌設備は今や常識です。
使い捨ての針と使い捨てのシャーレ(針を載せる皿)を使っている所でも、綿花ツボやピンセット、小児針などの消毒の為必要でしょうし、全てを使い捨てとするとそのコストはかなり高くなり、最終的に治療費に影響するように思います。

 ちなみに当院では針は使い捨てですが、シャーレは滅菌してステンレス製のものを使っています。


3.社会的に無理な要求をしない

 これは治療家の治療理念・方法があまりにも現代社会生活や患者さんの生活を考えていないものです。
例えばあまりにも頻度の高い通院や、高額な治療費、耐え難い苦痛などです。

 治療頻度は慢性疾患なら週に2〜3回が限度でしょうし、実費での治療なら週に1回程度です。
例外的に実費でも慢性疾患の初期だけ、週に2〜3回程度の通院はあるかもしれません。

 治療費は様々ですが、一般的には3000円〜5000円程度でしょう。
それを越えても金額にそれほどの意味は無いように思います。

 高額な治療費が治療技術の代償であるなんてことは、絶対にありません。


4.説明が解り易い

 色々な事柄を説明する時に、その内容を理解している人ほど説明は簡易で解り易いものです。
不必要に専門用語を並べ立てる人間は、実は治療自体が受け売りで自分のものではなかったりします。
そういう意味では、東洋医学を解り易く誤解の無いように伝えることができる人は信用できます。(そういう意味でいうと私はまだまだです。)


5.宗教・思想を強調しない

 治療に宗教や思想は関係ありません。
治療所に宗教色が強いものを展示していたり、宣伝している所は信用できません。

 職員の更衣室に神棚があったりなどは構いませんが、本棚に宗教を宣伝する本があったり、パンフレットがあったり、勧誘されたりということは治療所では許される行為ではありません。
あくまでも治療で救って欲しいものです。


6.最低限の西洋医学の知識がある

 東洋医学の治療であるからといって、西洋医学を否定するものではありませんし、東洋医学に常に問題意識を持ちながら治療している治療家は、西洋医学にも精通していたりします。
また例え知らなくても、次回の治療までには十分調べることが出来ます。


7.患者の言いなりではない

 何も自分だけの言い分を言う治療家のことではありません。
「ここをこうして」とか、「あそこではこうだった」という患者さんの要求に対して、自分自身の考えや治療方針をしっかりと患者さんに説明できるかどうかです。
熟練した治療家の中には、確かに一言も喋らなくても患者さんの訴えや症状、状態を理解できる方もいらっしゃいますが、割合からするとかなり少なく、ほとんどが眉唾だったりします。
特に始めてかかる方や紹介で無い人は、より安全に効果的な治療を受けるために、積極的に質問しましょう。