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体質改善

 よく東洋医学は病気を根本から治すといわれますが、それでは病気を根本から治すというのはどういう意味で使われるのでしょうか?

 皆さんの中には体質改善という言葉を効いたことがある方は多いと思いますが、実際に体質が全く変わってしまった人というのはどれくらいいるでしょう。
体質改善とは、例えばアトピーの治療や喘息などのアレルギー疾患の治療でよく聞かれます。

この場合の体質改善とは、あるものに対してアレルギーを起こさなくなるということだと思いますが、これはもとある状態に戻ったという人が案外多いように思います。
つまりある日突然アレルギーに悩まされるようになり、それ以来アレルギー体質になった、という人です。
この人に対して治療をして、その結果アレルギーを起こさなくなるのは、あくまで体質改善ではなく、出ている症状に対する治療ですからさほど難しい治療ではありません。
ただし治療にかかる期間は別です。
これは例えばステロイドなどの副作用の強い、しかも身体の働きを弱めるような薬を使っていた場合には、日数もそれなりにかかると思ってください。
 
 そこで本来の体質改善とは、例えば子供が胎内にいる時から母親の不摂生などで、出産後すぐにアレルギーを出している場合です。
特に最近は、妊婦の中にも妊娠中にインスタント食品やスナック菓子、冷たい炭酸飲料や人工の調味料なども平気で摂る人もいるようで、授乳期にこのような食生活をしていても、やはり生まれ持ってのアレルギー体質を起こします。
このような人間がアレルギーを起こさないようになれば、本当に体質改善したと言えるでしょう。

 体質改善は言葉として簡単に使われるため、東洋医学ではそういうことが出来るということだけが一人歩きしているように思います。
体質改善するには、まず患者さんの努力、治療家の適切な治療、そして周りの環境が重要です。
周りの環境とは仕事のストレスや家庭でのストレスなどの精神的な因子と、労働条件などの肉体的な因子だと思って頂ければ結構です。

 それでは体質改善は可能かどうかですが、私は可能ではあるが、非常に難しいものだと思っています。
これは舌診をするとよく分かります。
舌診の中でも、舌質と呼ばれる舌そのものの形は治療してもなかなか変わりません。
これはその人間の体質を変えることは容易ではないことを物語っていると思います。
体質改善は東洋医学や健康食品などのうたい文句になっていますが、実際にはそんなに簡単ではないんですよ。
特に同一の製品で多種多様な人の病態に対して治療しようなんて無茶苦茶だと思うんですが、皆さんはどう思いますか?