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五行とは

 実際には私も全て理解出来ていないのですが、古典的鍼灸を知るうえでは避けては通れないようです。
一般の方にはそれほど馴染みがないかも知れませんが、五臓とか、韓国のカラフルな旗や衣装はすぐに思い浮かぶのではないでしょうか。
簡単に言うとこの世のすべての物をや事象を五つに分類して考えることです。

 例えば先に出てきた旗や衣装に使われる色は5色に分けられています。青、赤、黄、白、黒の五色です。
五臓と言うのも、肝、心、脾、肺、腎の五つの臓器のことです。
これらが基本的な要素となり、これを様々に組み合わせて物事を考えます。
この五つの物にはそれぞれ属性があり、それは木、火、土、金、水で表されます。
つまりすべての物質や現象が木、火、土、金、水のグループに分かれます。
この5種類は互いに協調し合い、制約しながら存在します。

 うーん...ちょっと難しいでしょうか?
まぁもう少し続けますね。
 例えば木を燃やせば火になり、その後には土となり、土の中からは金属が出てきます。
うーん金から水は、朝方に冷たい金属製のものに朝露が着いたり...ちがうかなぁ...。
その後は水を得て、木が育ってと言う風に続いていきます。
この関係は永遠に続いていくと言うことですね。
 先ほど五つに分けると言うことでしたが、四方(方角)や四季という表現がありますが、これは五行では五季などになりますね。
東西南北というものの他に、中央という要素があります。
春夏秋冬のほかに長夏というものがあります。
日本では梅雨でいいと思いますが、中国では少し違うようです。

他にも、


五行  木−−−火−−−土−−−金−−−水

臓   肝−−−心−−−脾−−−肺−−−腎

腑   胆−−小腸−−−胃−−大腸−−膀胱

季節  春−−−夏−−長夏−−−秋−−−冬

味   酸−−−苦−−−甘−−−辛−−−鹹(しおからい)

方角  東−−−南−−中央−−−西−−−北

感情  怒−−−笑−−−思−−−憂−−−恐


 もちろん他にもたくさんあるのですが、今回はこの位にします。
東洋医学で、これをどうやって使うかですが、例えば怒りすぎると肝を傷めるとか、肝が悪くなると怒りやすいなんて風に使います。
また、春には肝の症状が出やすいとか、冬には腎が痛みやすいとかです。
本当はもっと複雑なんですが、これが基本でどんどん応用して行くわけです。
応用出来るようになると、面白いように五行に当てはまるらしいです。

 この表だと関係は一方通行で、縦割りに見えますが、五行の関係はもっと複雑です。
まぁ細かいことは置いておいて、もう一つ例を挙げましょう。
糖尿病という生活習慣病がありますが、この病気の原因の一つに食べ物の偏りがあります。
甘い物ばかり食べていると、そのうち血糖値を正常に保つことが出来なくなり、糖尿病となります。
この時は甘いと言う味は、上の表では脾と言う臓器に対応していますので、甘味の摂り過ぎで脾を傷めた、ということが言えますので脾経を治療します。
或いは脾の臓を強くするような治療をします。
もちろん、この前に四診という東洋医学的な診察・診断を行い、治療方針を決定して、問診(甘いものの摂りすぎ)と診断が一致するかを診てからです。

 長々と書きましたが、東洋医学に於いて五行は非常に重要なものだと私は感じています。
大きな治療のヒントを私たち鍼灸師に与えてくれます。
五行を通じて自然と人間は一体だなぁと知ることが出来ます。

中国人畏るべし...。