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仮性近視(改良版)

 小児の仮性近視は、
鍼灸で劇的な効果があがります。

1.原因〜西洋医学的〜

 仮性近視は名前の通り、
あくまでも目の機能低下による視力の低下を意味します。
元々目で行う遠近の調整は、
眼球の中にある水晶体の厚みを変化させることで行っています。


eye01.gif

<図1>

 この図1にあるように水晶体は毛様体小体に繋がり、
さらに毛様体(筋)に繋がっています。
図では断面図になりますので分かり難いですが、
毛様体筋は水晶体の周囲をぐるりと取り囲んでいます。

 この毛様体筋が収縮すると、
毛様体小体は張力を失い水晶体がその厚みを増し、
近距離に焦点が合います。
つまり近くを見るときには毛様体筋が収縮している訳です。

 逆に遠くを見るときには、
この毛様体筋が弛緩している必要があります。
本来筋肉の弛緩には特別な指令は必要なく、
活動期以外は弛緩しているのですが、
長時間にわたり毛様体筋を収縮させた状態(近くを見ている)だと、
毛様体筋が収縮しっぱなしになり、
固く短くなってしまいます。
例えてみれば肩凝りのようなものでしょう。

 その結果遠くのものが見えにくくなり、
いわゆる近視の状態になります。
これが仮性近視です。 

2.原因〜東洋医学的〜

 東洋医学的な原因には目の疲労だけでなく、
栄養の偏りや消化器の機能低下なども含まれます。
その結果目の栄養が足りない状態となり、
視力が低下する。

 また最近多いのは睡眠不足によるものです。
多忙(不摂生)な小児が十分に睡眠時間を確保できず、
体力を養えいために視力低下を招きます。
また精神的ストレスなども原因の一つになります。

 以前なら小児の病気とは関係のなかったものが、
現代社会では十分に眼科疾患の原因になることが多いようです。

2.治療

 治療は主に鍼で行いますが、
場合によりお灸も使用します。
治療の目的は、
主とした原因である目の周囲の血流改善と、
それによる毛様体筋の血流改善による弛緩です。

 視神経自体に影響が出ていなかったり、
眼球や水晶体の成長による影響がなければ、
比較的早く効果を挙げます。

 また消化器やストレスへの施術も同時に行います。
全身的な治療を行うことで、
速やかに効果を挙げます。

 実際の鍼灸治療は、
太さ0.12mmの極細短鍼を使用して行います。
殆ど痛みもなく、
低刺激で治療が出来ます。
また状態やお子さんによって、
更に低刺激な小児針(刺さない針)も使用します。

3.効果

 仮性近視の場合には、
1ヶ月程度(早ければ初回後)で黒板の時が見易いなどの、
自覚症状の改善が出てきます。
それに伴い、
眼科での検査等でも改善が見られます。

 効果が確認されれば、
治療頻度を徐々に減らし、
月に1〜2回程度の治療で効果を維持します。