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加齢黄斑変性症

 加齢黄斑変性症は、
60歳〜70歳の方に多く発症し、
眼の黄斑と呼ばれる部分に変性を起こし、
正常な視野、視力を奪う病気です。
 特に近年日本でも多く発症が確認され、
アメリカなどでは中途失明の原因第1位になっています。

1.発生要因

・加齢
・喫煙
・高血圧
・遺伝子
・酸化ストレス

 喫煙は加齢黄斑変性症に限らず、
多くの眼科疾患では禁忌です。
現在も喫煙中であったり、
近親者で喫煙者が居る場合には、
禁煙や分煙を行いましょう。

 また遺伝子は最近徐々に解明されていますが、
結局のところ発症後には変えようがないため、
対処としてはそれ以外の部分で対処することになります。

 酸化ストレスを防ぐためには、
禁煙は第一前提です。
また抗酸化食品なども一定の効果はあるかもしれません。
抗酸化食品の代表格はビタミンです。
またルテインなども抗酸化食品ですので、
一定の効果はあるかもしれません。

2.分類

●滲出型

 滲出型は、
脈絡膜から異常な脈絡膜新生血管を生じ、
網膜面に伸びていきます。
新生血管は脆弱であり、
そのため出血、滲出物の貯留を認め、
黄斑部の機能障害をきたし、
偏視、視力低下などを来たします。
 最終的には黄斑部に不可逆的な変性を起こし、
著しい視力低下となります。

 侵出型は、
・ポリープ状脈絡膜血管症
・脈絡膜新生血管由来
・網膜血管腫状増殖(RAP)
に分けられ、
RAP型は治療効果が出難いようです。

●萎縮型

 萎縮型は、
加齢により黄斑部が変性を起こし、
視野の欠損や歪み、視力低下を起こします。
滲出型のように新生血管は見られません。

 現在のところ治療法が無く、
抗酸化サプリメントの摂取が薦められる程度です。

3.治療

 最近の流れとしては、
発症早期にはVGF阻害薬が多く使われます。
今までは、

・ステロイドの眼内注射
・光凝固術(レーザー)
・光線力学療法(PDT)
・外科的治療

等が行われていましたが、
特に侵出型の急性期には、
VGF阻害薬が第一選択になっているように思います。

 ただその他の治療も同様ですが、
眼底周辺の環境が改善されるわけではないので、
どうしても再発しやすく、
数ヶ月(早ければ1ヶ月)ごとに、
VGF阻害薬を眼内注射する方も多くいらっしゃいます。

 この眼底の環境を整えるためには、
体調全体を良くする為の治療と、
ピンポイントに眼底周辺の環境を改善する治療を行う必要があります。
そのために鍼灸治療を適切な頻度で行います。

 眼や後頭部の周辺のツボは勿論ですが、
その人に合ったツボを探して治療を加えることで、
眼底の環境を整え、
急性期症状を改善し、
再発予防を行います。

 また黄斑変性症は両眼に起こることもありますので、
基本的には両眼同時に治療を行います。
これは発症予防と同時に、
患側の治療にも役立ちます。