収録記事
トップ
不妊症・不育症
トップ

持病を持つ方の未妊治療

 当院には持病を抱えながら未妊治療を行うため、
シビアな体調管理を必要とする方も来院されます。
そうした持病を抱えながら治療を受けるために必要な体調管理を考えましょう。

1.投薬と未妊治療

 持病を抱えながら未妊治療を受ける際に、
どうしても気になるのが投薬による影響です。
特に胎芽期と呼ばれる妊娠初期では、
細胞分裂が活発なため胎児への影響が出やすく、
奇形などの先天障害が起こりやすくなります。

 この胎芽期を出来るだけ少ない投薬で過ごすために、
鍼灸治療で体調を管理していきます。
特にステロイドや向精神薬などは奇形が起きやすいため、
この類の投薬を受けている人は注意が必要です。

 そのため出来れば数ヶ月かけて体調管理を行い、
その後妊娠中の体調管理のために継続治療を行います。

2.黄斑変性症(脈絡膜新生血管・特発性黄斑変性・近視性黄斑変性)と未妊治療

 黄斑変性症でアバスチンなどの眼内注射は、
妊娠に向けた時期から授乳期には施術出来ません。
また妊娠や出産は眼科疾患にとって大きな負担になることがあり、
同時期に発症した場合にも施術出来ませんので、
それ以外の治療を必要とします。

 黄斑変性症は網膜付近の代謝不良や血行障害で起こりますので、
鍼灸治療や栄養療法で血流改善や栄養管理を行うことで、
アバスチンなどの注射をしなくても十分改善が期待出来ます。
実際当院でも、
活動期の黄斑変性症の治療や再発予防を行い、
効果を確認しております。

 妊娠中や出産後は特に眼科疾患が再発・悪化し安いため、
基本的には妊娠中も継続して治療を行います。

3.精神科疾患の方の未妊治療と鍼灸

 重度の精神科疾患を鍼灸単独で行うのは危険が伴いますが、
投薬を出来るだけ減らすための治療や、
医師と連携しながらの鍼灸治療は効果を十分期待出来ます。

 また直接の治療効果だけではなく、
自分達自身(院長夫妻)の経験に基づく様々な妊娠や出産のお話をしながら治療を行うことで、
妊娠や出産に伴う精神的な不安を取り除くカウンセリング的な効果も発揮されます。

 また精神科疾患をお持ちの方は、
つわりや体調不良が多い傾向がありますので、
妊娠中の体調管理も非常に重要な課題です。

4.妊娠中の鍼灸治療について

 様々な基礎疾患をお持ちの方は、
妊娠中の体調管理もその課題です。
特に妊娠中は免疫系の問題が起こりやすく、
感染症に罹りやすかったり、
元々免疫系疾患をお持ちの方は悪化することがあります。

 また眼科疾患の方も再発や悪化がしやすいため、
基本的には週1回〜2週に1回程度の治療が望ましいでしょう。
この治療は出産直前まで行うことで体調が管理しやすくなります。

 逆に妊娠中に急激に体調や病状が悪化したからといって急に来院されても、
それまでの経過が分からないためお断りすることもあります。
持病をお持ちの方で妊娠や出産を希望される方は、
出来れば妊娠前までにご相談頂き、
色々と話し合った上で共に妊娠や出産に挑みましょう。