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からだの歪み

 よく患者さんに、
「からだが歪んでいますか?」
と聞かれることがあります。

 そもそも歪んでいない人がいるのか?
歪んでいると何が駄目なの?
真っ直ぐになることに意味があるの?
この辺りの疑問に答えていきます。

1.からだの歪みがない人

 よく患者さんに言われることで、
「からだが歪んでいるから腰が痛い。」
「首が歪んでいるから肩がこる。」
と言われます。

 恐らくは他の治療院でそのように言われたんでしょうが、私自身は歪みが無い人間はいないと思いますし、程度問題で歪みという結果を気にするくらいなら、その原因を探して解決する方がいいと思います。

 人はそもそも右利きや左利きがありますし、仕事や趣味、その他生活の中で両方を同じように使うことはありません。
それこそ車に乗っても左右どちらかににハンドルがありますし、包丁を持つ手やペンを持つ手も左右どちらかです。

 そんな中で左右同じからだの状態はありえません。
そのためどうしても歪みは生まれてしまいます。

2.歪みは悪か?

 確かにからだの歪みは力学的な負荷に繋がりますし、人を機械だと考えるならかなりの支障は出てくるでしょう。
しかし実際には、日常生活を痛みや不快な思いをせずに過ごすだけなら、
歪みが多少あっても問題はありません。

 膝がすっかり変形したお婆さんが、痛みもなく歩くことは臨床よく目にすることです。
また見た目非常に綺麗な姿勢の方が、酷い腰痛や肩こりに悩む姿もしばしば目にします。

3.見た目の歪みよりも機能の歪み

 私が臨床上最も重視するのは、見た目の歪みよりも機能的にどうであるかです。
つまり関節や筋肉が十分に機能していれば、痛みや不快感を感じることなく生活できるということです。

 そのために必要なことは、自分の身体を動かすに足りうる筋力と運動神経の働き。
それらを支えることの出来る骨格。
十分な血液循環と栄養でしょう。

 難しい話ではなく、
例えば膝ならば、

・体重を支えることが出来るだけ膝が伸びるかどうか。
(膝が十分伸びれば体重は多少重くても大丈夫)
・膝の動きに連動して股関節、足関節、骨盤が機能(可動)するか。
・慢性の炎症を起こさぬよう、十分な血流があるか。
・立ち歩きするに足る筋力があるか。

 これらのことが守られれば痛みのある膝は治っていきますし、痛み無く歩くことは可能です。

 逆に腰痛になりやすい例を考えると、

・筋力の前後左右のアンバランスがあり極端なからだの歪みがある。
(歪みは結果であり原因ではないので整体等では無くならない)
・下肢や骨盤周辺に重大な関節機能や筋肉機能の不足やアンバランスがある。

4.歪みの原因は内臓が原因のこともある。

・腎臓系のトラブルでは腰痛が起こりやすく腰の筋肉も緊張しやすい。
・肝機能が悪い人は右背部が凝りやすく盛り上がることも。
・胃腸のトラブルも腰背部が盛り上がり痛みを伴うこともある。
・ストレス過剰な人は肩甲間部が凝りやすく盛り上がって見える。
・視力低下や眼科疾患の方では首が凝りやすく固くなりやすい。

 これらの場合には原因疾患の治療が必要で、マッサージや整体で治療するものではありません。
一部適応な疾患もありますが、あくまでも治療家がそれに気付いていることが前提ですし、予後不良なものもあり注意が必要です。

 案外皆さんも気にする「からだの歪み」ですが、一筋縄ではいかない問題です。
是非信用のおける治療家にかかり、安易な決まり文句に流されることのないようにしましょう。