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卵の質と鍼灸治療

 体外受精の様々な技術や検査は進みましたが、
卵の質は不変であると言われています。
女性として生を受けて以来、
劣化の一途をたどると言われる卵の質ですが、
本当にそうでしょうか?

1.先天的要素と後天的要素

 卵の質を左右するものは、
単純に考えると先天的要素である遺伝によるものと、
その他の後天的要素に分けることが出来ます。

 先天的要素は変えることが出来ませんが、
後天的要素に関しては改善可能なものとそうでないものがあります。
では改善可能なものと不可能なものは何でしょう?

2.改善不可能な要素と可能な要素

・改善不可能な要素

 年齢(時間) 過去の生活環境 卵巣予備機能など

・改善可能な要素

 今後の卵の成長に関与する生活環境・体内環境

3.今後の何らかの改善で卵の質が変わるのか?

 これから不妊治療を行う方にとって、
何らかの方法で卵の質が改善するかどうかは大きな問題です。
では実際に卵の質が改善するなんてことはあるのでしょうか?

 答えはYESです。

 当院での治療を受けて頂いている方の中には、
少なからず40台以降で採卵が困難な方がいらっしゃいます。
こうした方はAMHも低く、
卵巣内に残っている卵の数は少ないようですが、
卵の質が治療と共に改善することはよく経験します。

 年齢と卵の質とは同一ではないのです。

 確かに卵祖細胞で長期間保存され、
その間に様々な外的要素を受けていると考えられますので、
質の良さを保つには不利な要素にはなりますが、
その後の卵母細胞から成熟卵子になるまでの生活が、
卵の質に深く関与します。

4.卵の質と環境

 卵母細胞から成長する過程で、
栄養の供給は非常に重要です。
卵子が成熟するためには、
様々な栄養が卵胞液中から卵子に供給され、
そして成熟していくのです。

 この栄養供給が順調にいかなければ、
当然卵子の成熟過程で問題が起こることでしょう。
この卵が育つ過程での栄養補給は、
非常に重要な問題です。

 栄養補給には栄養の適切な摂取は勿論のこと、
そこまで栄養を運ぶ流通路、
つまり血液循環も非常に重要です。
そのため冷えや血行障害は避けなければなりません。

5.鍼灸と卵の育つ環境

 鍼灸治療は血液循環を促進し、
優先的に目的部位に血流を運びます。
血液循環を促進することで、
血液中に含まれる様々な栄養成分が目的部位に届き、
組織の成長を促します。

 また脳の情動に関連する部位に働くことにより、
ストレスの緩和にも作用します。

 鍼灸治療は薬を使用しないため、
身体の能力以上には働かず、
過剰な機能促進による劣化(弱体化)を起こすこともありません。
そのため副作用もなく、
体質改善のための治療法としては最適です。