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不妊症・不育症
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不妊鍼灸の 全体的治療と局所的治療(本治法と標治法)

 鍼灸治療で不妊治療を行う場合、
身体全体のバランスや体調を整える治療と、
局所的な機能を整える治療を同時に行います。

1.全体的治療(本治法)

 本治法は主に、
手足の要穴と呼ばれるツボを使うことが多く、
一見不妊とは無関係に見えますが、
治療の中では非常に重要な治療です。

 西洋医学的には、
手足の末端近くの刺激は、
一旦脳の特定部位に反応が起こり、
さらに遠隔部位に脳から指令が出されます。

 例えば「太衝(たいしょう)」と呼ばれる足のツボは、
子宮の収縮に関連するだけでなく、
眼の血流を良くしたり頭の逆上せを改善したりもします。

 こうした本治法を行うことで、
身体全体を整え、
その後行う局所治療の効果をより高める働きをします。
つまり本治法のやり方次第で、
治療効果が大きく変わってしまうのです。

●例1 三陰交というツボに鍼をして、血を整える

 三陰交は血を統(す)べるツボであるため、
このツボを使用することで、
足りない血を作ったり要らない血を下します。

2.局所的治療(標治法)

 標治法は、
目的とする部位そのものの近くに鍼灸を施し、
直接的に循環促進や筋肉の弛緩などを行います。

 例えば不妊治療であれば、
下腹部や腰の周囲が対象になります。
一般的な人が想像する鍼灸治療は、
恐らくこの標治法のことが殆どです。

 一見単純ではありますが、
勿論奥深いものですので、
近くに刺しておけば良いというものではありません。

 ただ実際にはあまりにも軽く扱われ、
誰でも一定の効果を上げるため、
標治法をするだけで、
不妊治療をしていると名乗る鍼灸院もあることでしょう。

●例2 関元というツボを使い子宮を温める

 単純に温めるだけなら、
何よりもお灸が一番です。
関元にお灸をすることで子宮を温め、
血流をよくします。
 
 ただ本来は気血の滞りなどもあるため、
鍼を併用したり、
鍼の手技で温めることが多いです。