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AMH(抗ミューラー管ホルモン)

 最近、
不妊治療を受ける人の中で、
AMHというホルモン検査を受ける人が多くなっています。
自費のため少々出費ではありますが、
最早必須とも言うべき検査になっています。
ではAMHとはどういったものなのでしょうか?

1.AMH(抗ミューラー管ホルモン)とは

 皆さんも保健体育の授業などで、
女の子の卵巣には、
生まれたときから卵子があることは知っていますよね?
 元々卵巣の中にある未熟な卵子が、
約190日かけて成熟し排卵されるのですが、
一つだけが成熟するのではなく、
一度に複数個が成熟を時間差で始め、
通常1個の排卵が行われます。
つまりその周期では、
それ以外の卵子は排卵されることなく、
卵胞の中で無くなります。

 AMHとは、
この成長過程の卵胞の中で作られるホルモンで、
育つ卵胞の数に比例して増減しています。
大体25歳から30歳が、
卵胞の育つ数がピークと言われていますので、
これを境にして徐々にAMHの数値は下がる傾向にあります。

 当然年齢により下がりますので、
年齢なりの適正な数値があります。

2.FSHとの比較

 FSH(卵胞刺激ホルモン)は、
卵胞の発育を促すために脳下垂体から排出されるホルモンで、
FSHが多い(多く必要)と言うことは、
卵巣の反応が悪いという傾向を表します。

 今までは、
このFSHの数値を目安にして、
排卵誘発剤の種類や量を増減していました。
ただFSHは月経周期内でも変動が大きいため、
卵巣機能の基準としては難しい面もありました。

 ところがAMHでは、
月経周期内の変動が少なく、
卵巣予備機能(卵巣の余力・排卵の余力)がどの程度あるかが、
ある程度性格に分かるとされています。

3.AMHが低いと

 現在のところ分かっているのは、
AMHの値が低い方は、
卵巣内で排卵準備中の卵胞が少なく、
排卵する能力が低いとされています。

 そのため年齢の割にAMHが少なければ、
残された時間が少ないため、
早めのステップアップが薦められます。

 また排卵する数が少ないことも予想されるため、
無理な排卵の誘発、卵巣の刺激を避けます。
つまり卵巣に無理を掛けない排卵方法が選択されます。

4.妊娠との関係

 AMHが低いことと、
妊娠の確率が低いことは絶対的な関係ではありません。
あくまでも排卵する数や期間と関連するだけです。

 よってAMHが低いからと言って、
卵の質が悪いと言うことはありません。
あくまでも年齢と共にAMHが下がりやすいため、
AMHの数値と年齢による質の劣化が、
相関する場合があるというだけです。

 またAMHの数値自体も、
ある程度は上下することも分かってきています。
絶対的な数値ではありませんので、
この数値だけで一喜一憂することはありません。