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脾虚とコレステロール

 中医学では脾虚という概念があります。
この脾虚とは、五臓の内の脾の働きが弱まっているための症状ということですが、この脾虚と血液成分には深いか関わりがあります。
コレステロールに関しては、コレステロールの項を参照にして頂いて、コレステロールがいかに身体に必要な存在であるかが分ったと思います。
 

 脾虚に関していえば、脾は後天の本ともいわれるほど重要な内臓ですから、後天的な生命力を生み出す脾が虚すると言うことは、あらゆる病気や生命予後に深く関わるのです。
この脾は現代医学では消化器を表すことも多いと考えられており、消化器が効率よく働かないため、そこからエネルギーを取り出すことが出来ないということです。

 これは単純に消化吸収のみを指すのではなく、そこからエネルギーを生成したり、様々な組織を作り出す一連の作業までもが脾の働きだともいえます。
そういうことでいうと、小腸での食餌からのコレステロールの吸収だけでなく、肝臓でのコレステロールの生成や、胆汁酸の生成から分泌、さらに小腸での再吸収までの流れが全て含まれることになります。

 これに加えコレステロールをタンパク質でくるみ身体組織へ輸送し、さらに回収してくるということも含まれそうです。
これは一般的にはLDLやHDLとして表され、血液科学検査で知ることが可能です。

 臨床的にも脈診で脾虚を呈する患者さんに、コレステロールが低い方は数多く見られます(重症の方が多い)ので、そういう意味でもこれから血液科学検査と脈診や舌診の相関関係は研究対象として面白いかもしれません。