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カロリー 〜Cal〜

 食事療法と言えば、よく病院での栄養指導などで馴染み深い、摂取カロリーというものが基準にされることが多いですよね。
ダイエットの際もこのカロリーが基準にされ、カロリーを如何に抑えて食事を行うかを重要視しています。

 でも皆さん単純に考えて、これって身体に本当に良いのでしょうか?
東洋医学の治療家も、このようなカロリーを抑えた食事を提唱する人も多く、実際に自分自身が行われている人も多いようなのですが、その人達が本当に健康であるかどうかは疑問です。

 それではどのような食事が本来の理想的な食事なのでしょう?


<カロリーの嘘>

 先ほども書きましたが、現在の食事療法ではカロリーが重要視されています。 
では同じカロリーではその人にとっての働きは同じなのでしょうか?

 例えば栄養学では炭水化物と蛋白質は共に1グラム当たり4キロカロリーであるとしています。
でも炭水化物はエネルギーとして用いられますので、このグラム当たりのカロリー表示は一見(後で説明しますが)正解のように見えますが、蛋白質はどうでしょう?

 蛋白質は元々身体を構成する重要な栄養素として働き、筋肉や骨格、その他諸々の身体組織を作るものです。
実際にはエネルギー源として働くことはあまりなく、エネルギーとして働くのは飢餓状態などの極度に炭水化物や脂質が足りない時なのです。
そのような蛋白質を同じようにカロリー表示することは、人間を診るという意味では適切だと思いますか?(本来はグラム表示が適切です)

 カロリーとして表示するからには、それがエネルギーとして働くことが前提なわけです。
だからダイエットの際にも余ったカロリーは禁物と扱われるのでしょう。 
さぁこのことをよく考えて下さい。


<糖質の種類とカロリー>

 では続いて糖質の4キロカロリーについて考えてみましょう。
糖質はエネルギー源として使われますので、カロリー表示されること自体は問題ありません。
但しどの糖質も同じように使われる訳ではありませんので、同じ扱いにすることには問題が生じます。

 具体的には脳での唯一のカロリーであるブドウ糖は、絶対に必要な栄養ですので摂る必要があります。
ブドウ糖は一般的に血糖とも呼ばれ、血糖値が高い人は糖尿病などへの恐れから過剰に心配されるために、糖質が悪いもののように思われがちですが、血糖は放っておけば脳に勝手に使われますので少々は問題ありません。

 但し同じ糖でも果糖は違います。
果糖はブドウ糖と違い血糖値には関係ありませんので、一見幾ら摂っても健康的に思えますが、果糖はブドウ糖と違いそのままでエネルギーとしては活用されません。
果糖は殆どが肝臓で中性脂肪に換えられ、一旦脂肪の形に変えてからエネルギーとして使用されます。
つまり血糖値は上がらないが、血中の中性脂肪や皮下脂肪は簡単に増えます。

 さらに果糖はブドウ糖などに比べ優先的に肝臓で処理されるため、ブドウ糖と果糖を同時に摂った場合には、ブドウ糖に処理が遅れることが予想されます。 
その為糖尿病患者のインスリン注射などの効き目が悪くなることが報告されています。

 さぁこれでも糖質を同じカロリーで計算しますか?


<オリゴ糖>

 そう言えば最近当院でも人気があるオリゴ糖ですが、これも糖と呼ばれていますので、カロリー表示されていますが、この糖は通常消化吸収されない、いわゆる繊維というものです。
つまり他の糖と違い、吸収されてエネルギーになるということがありません。
この糖は腸内細菌の餌として利用され、特に善玉菌と呼ばれるビフィズス菌を選択的に増やすことが分かっています。


<結論>

 このように書けば、カロリー表示が如何にいい加減で当てにならないかお分かりになったでしょう。
実際に食事指導で体調を崩される方は多く、痩せたのは良いけど栄養失調や他の病気になりやすくなったでは仕方がありません。
特に元々血糖値よりもインスリンの働きが鈍ることでのエネルギー代謝が問題の糖尿なのでは、食事指導の失敗はその人の予後に大きく影響します。

 病院などでの栄養指導に疑問をお持ちの方は、このような栄養の意味をしっかりと捉え、本当に身体に良い栄養の摂取を心掛けなくてはいけません。 

 まず糖質はブドウ糖を摂るためなのですから、3食ご飯をしっかり(茶碗1杯)と食べ、蛋白質は一日に女性で40グラム男性で50グラムを摂るようにします。
脂質はこの二つを摂れば十分に含まれますので、それ以外に摂る必要はありません。

 後はそれ以外にビタミン・ミネラルを、如何に効率よく摂るかが重要になります。
当然ビタミン・ミネラルばかりを重要視するのではなく、栄養全体を考えて摂取する必要があります。

 食事療法は栄養失調ではいけないのです。
栄養失調で痩せた人が健康的な肌の張りを保ち、血色が良いはずがありません。
当院ではダイエット相談はしていませんが、こういった健康を増進するための身体の改造には協力致します。