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皮膚のバリアー機能と衛気

(最初に)

 皮膚のバリアー機能といえば、雑菌や気温の変化などから体内環境を一定にするための働きのことですが、東洋医学ではこの働きを「衛気(えき)」という気が行っているとされています。衛気は体におけるの様々な機能を持っています。

 例えば先に挙げた皮膚のバリアー機能は衛気の働きに依りますし、汗の出し入れも衛気の働きです。
血液を血管から出ないようにする働き、つまり内出血し難くするのも衛気の働きです。

 東洋医学では風邪は体表から入ってくると考えるため、衛気が弱くなると風邪をひきやすくなると考えます。

 では衛気はどのように作られるのか?

衛気はまず体内に取り入れられた飲食物を消化器で消化吸収し、呼吸によって取り入れられた外気と合わさって出来ると考えられています。


(消化器の弱さと衛気)

 消化器が弱ると衛気が作られず、その結果風邪をひきやすくなったり、皮膚で汗の出し入れが出来なくなり、湿疹や蕁麻疹を起こしやすくなります。
比較的ジュクジュクしたアトピーの湿疹になり易く、冷え性も伴うことが多くなります。
お腹が弱いですから、冷たいものや消化の悪いものを食べるとアトピーも悪化します。


(肺と衛気)

 衛気を全身に行き渡らせるのは肺の働きであるとされています。
東洋医学での肺は呼吸器や皮膚の働きを統率すると考えられています。
その為、呼吸器が弱い人はやはり肌が弱かったり、風邪をひき易くなります。
また体表付近に熱がこもってやはりアトピーなどの湿疹になり易くなります。
この方もやはり体表での体温調節が出来ないため、熱を奪われやすく、冷えを伴うことが多いですね。
一見肌が熱を持っているようで、実はすごい冷え性という方も多いようです。
先天的な肺の弱さ(東洋医学的な)から起こる小児アトピーではこのタイプも多いですね。
乾燥肌で冷え性、風邪をひき易く喘息にもなり易い。悪化すれば小児でも脱肛を起こします。

 それではアトピーの衛気の弱さをどうすれば良いのか?


1.まずは消化器を労(いた)わる

 消化器の負担のかかるものは控え、消化吸収の良い食べ物を食べる。高分子タンパク質を控え、根菜などの身体を温める食物を摂るように心掛ける。


2.肺を労わる

 極端に辛いものや肌に悪いものを控え、暖かい日には乾布摩擦などで肌を鍛える。薄着にするのは本来は秋口から行い、冬に少し例年より薄着になれると理想的です。 


3.イライラなどのストレスを解消する

 イライラすると気が欝滞すると東洋医学では考えます。気が滞るから衛気を隅々まで行き渡ることが出来ません。その為やはり体表のバリアー機能が低下し身体を守ることが出来なくなります。