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肩周囲の夜間痛

 夜間の肩の痛みで来院する方がたまにいます。
五十型のように動かすと痛いというだけでなく、じっとしているだけでも非常に痛むし、酷くなると赤く腫れて肩が丸みを帯びてきます。

 この肩の痛みの原因は何なのでしょうか?

1.単純な五十肩ではない

 この夜間痛は40〜50代の女性に多いため、皆さんは四十肩や五十肩と思って来院されます。
ただその痛みは一般的な五十肩と違い、夜間の激烈な痛みが特徴です。

 一般的な五十肩の場合、その特徴は肩関節の運動障害です。
肩の関節が動かしにくくなり、その可動域が著しく制限されます。

 また五十肩は肩関節周囲炎といい、レントゲン上で異常のない肩関節周囲の痛みや機能障害全般を指すことが多いのですが、この夜間痛を伴う肩の痛みはレントゲン上で特徴的な変化があります。

2.石灰沈着性腱炎

 前項にある特徴的なレントゲンの変化とは、石灰沈着という小さな白い影がレントゲンに現れることです。
この石灰とは血液中の炭酸アパタイトと呼ばれる物質です。
この石灰成分が原因で抗原抗体反応が起こり、炎症が起こることで、あの激烈な痛みが起こるのです。

 石灰成分があるからといって必ず痛みが起こる訳ではありませんが、そこに打撲や捻挫、過剰な運動などが重なると、それがきかっけになり石灰沈着性腱炎が起こります。
この石灰沈着性腱炎は、棘状筋(きょくじょうきん)と呼ばれる肩関節の筋肉で起こることが多いため、その棘状筋が障害されやすい肩関節の外側(肩甲骨と鎖骨の接点)で、肩の丸みに沿った半円状の痛みとして感じます。

3.治療

 治療は第一に炎症を如何に抑えるかを重視します。
そのため整形外科では炎症止めの注射や飲み薬、湿布薬などが処方されます。
また最も効果的なのは石灰沈着自体を注射器で吸い出す方法ですが、熟練度が必要なためあまり行ってはいないようです。

 整骨院で最も効果的なのは、間欠式超音波治療器(LIPUS)もしくは鍼灸治療です。
特にLIPUSでは痛み無く夜間痛を軽減することが出来ますし、鍼灸治療は高い治療効果が比較的短時間で得られます。

 もし関節可動域制限などの機能障害がある場合は、手技療法で可動域制限を回復させます。